大谷焼の1日陶芸教室を体験するために徳島県へ行ってきました!
・・・と言っても去年の緊急事態宣言が出される前の話です。
もちろん、緊急事態宣言が出てからは県内から一歩も出ていません。
大谷焼とは
大谷焼は240年以上の歴史を持つ徳島県の伝統工芸品です。
土の風合いを生かしながら光沢をつける、素朴ながらも力強さを感じるのが特徴の陶芸品です。
大谷焼を体験しに陶芸教室へ行ってきました【大人の習い事】
めちゃくちゃ・・・めちゃくちゃ楽しかったです!
30歳を越えてから、今までなんとなしに使っていた身近な物に注目するようになりました。
そのうちの1つが食器です。
年を重ねていくにつれ食器は毎日使う上に、割れたりしない限り買い替えることもないので『素敵だな』と思えるものだけを使いたいと思うようになってきました。
昔は100均のお皿でもなんでもよかったのに・・・自分でも心境の変化に驚いています。(今でも100均のお皿も使っています)
大人になったなぁとしみじみ思います(笑)
わたしは毎日出勤前に家でコーヒーを飲むので、このカップでコーヒーを飲むとアガる!というコーヒーカップが欲しいなぁと思い、ネットでコーヒーカップを探していました。
しかし、食器のブランドに詳しくも興味もなかったので『コレだ!』というのがなかなか見つからず・・・。
画像をぼーっと眺めていたら大谷焼の陶芸品が出てきたんです。
凄い素敵だなぁと思ったんですが、伝統工芸品はやっぱりいいお値段・・・。
どうしようかなぁどうしようかなぁと悩んでいたらひらめきました!
とビビッときました(笑)
田村陶芸展示館へ
今回わたしがお邪魔した陶芸体験教室はコチラ。

田村陶芸展示館さんです。
テレビでもたびたび紹介されている人気の陶芸店です。
体験をした人からの評判がよかったのでコチラにお願いをしました。
■住所
〒779-0302
徳島県鳴門市大麻町大谷字中通り3-1
■電話番号
088-689-4039
■営業時間
9:00~17:00
■定休日
無給(年始は休み)
展示館という名前ですが、展示・販売している陶芸品とは違う別館で陶芸体験が行えます。

建て替えたばかりで、木のぬくもりに溢れた清潔感のある教室です。
陶芸の基本工程とは
陶器が完成するまでには主に7つの工程がかかります。
土練り
土全体の固さを均等にする『荒練り』をした後、土に含まれた空気を取り除く『菊練り』をします。
空気が入っていると焼成の熱によって空気が膨張し、割れたりヒビが入る原因になります。
成形
練り上げた土を使って理想の形を作ります。
手びねりか電動ろくろかではまったく違った出来上がりになりますよ。(2つの比較を下記で紹介しています)
乾燥
成形後に乾燥させます。
最初はゆっくり乾かしていき、最後は天日などでしっかりと乾燥させます。
水分が残ったままだと、次の素焼きの段階でせっかくの作品が爆発して割れてしまったりヒビが入ってしまいます。
素焼き
十分に乾燥させた器を750度~780度で素焼きにします。
水分を完全に取り除き、器が少し焼き引き締まって固くなることで、釉をかけたり下絵を描いたりしやすくなります。
釉掛け
器に撥水剤を塗ったら、釉掛けをします。
器にあった好きな色を選びましょう。
本焼き
釉掛けをした後は少し時間をおき、釉の水分を乾かしてから焼成します。
900度辺りから少しづつ釉薬が溶けて土が焼き締まり、強くなります。
本焼きの温度はなんと!1,230度~1,280度にもなります。
凄い高温!
完成
火を止めたら熱をゆっくり冷ますため、数日間は窯から出しません。
ケーキのスポンジみたいに急激な温度変化を起こすと割れ・ヒビの原因になるためです。
しっかりと乾かす工程が必要なので、体験からできあがりまでは2~3ヶ月ほどかかります。
できあがった作品は店舗で受け取りか、自宅へ発送かを選べます。
陶芸体験では何ができるの?
田村陶芸展示館では1日教室で『絵付け・手びねり・電動ろくろ』の3つの体験ができます。
陶芸教室の体験の流れ
予約の際にあらかじめ何を体験したいかを伝えておきます。(体験メニューによって準備が変わってくるため)
田村陶芸展示館についたら、お店にある作品の中から作りたい物のイメージに近い器を選びます。
もちろん、自分の中でコレ!というものがあればそれを職人さんに伝えましょう。
理想の器を作るために職人さんと一緒に成形を行うので、『丸くて口が細くて・・・』のような抽象的なイメージではなく、実際の写真やイラストがあればスムーズに伝えられますよ。
ち・な・み・に!
カップや器以外にもシーサーのような置き物を制作することもできます!
料金は土の量で決まります。(だいたいカップと同じ値段で作ることができます)
まだきちんと成形ができるか不安な年齢のお子さんも、ねんど遊び感覚で一緒に作品を作ることができます。
旅の思い出、お子さんの成長の記録になりますよ。
絵付け

お皿や湯呑などが作れます。
『素焼き』まで行った器に、陶器専用の絵付けクレヨンで好きに模様や文字を入れることができます。
コップは内側にも絵が描けるので、オリジナリティあふれる器を作ることができますよ。
手びねり
湯呑・カップ・どんぶりなどが作れます。
『土練り』まで行った土をもらい、回転ろくろの上で希望の器を作っていきます。
電動ろくろ
電動ろくろを使って希望の器を作ります。
『土練り』まで行った土をもらい、電動ろくろで成形していきます。
田村陶芸展示館の1日体験教室の価格
絵付け
1,150円(税込)~
1,150円~というのは、お皿の大きさによって金額が変わってくるためです。
豆皿や手のひらサイズの器など色々とあります。
手びねり
・どんぶり小サイズ2,800円(税込)~
・どんぶり大サイズ3,690円(税込)~
作る内容で料金は変動しません。
14種類の中から色を選ぶことができます。
電動ろくろ
・3つ作ってそのうちの2種類を焼成コース3,980円(税込)~
作る内容で料金は変動しません。
14種類の中から色を選ぶことができます。
陶芸体験の中身を紹介
わたしは『絵付け・手びねり・電動ろくろ』の中から手びねりと電動ろくろを体験しました。
2つを体験してみると、成形の工程や土を触った感触、できあがりがまったく違ったのでそれぞれの感想をまとめていきます。
手びねりの体験内容

わたしは『手びねり』でカフェオレボウルを作りました。
たっぷりのミルクが入る、丸い器です。
取っ手の部分は難しいらしく、田村陶芸展示館では職人さんがつけてくれます。
『土練り』を終えた土をもらい、道具を使いながら土台を作り、細く伸ばした土を上へ上へ重ねてくっつけながら成形していきます。
職人さんが横で同じ様に作りながら説明をしてくれますよ。
希望の器の高さまで積み上がると、いびつな形のカップが出来上がります。
ここから、ろくろ台を回しながら器を滑らかにしていきます。
クルクル回るろくろで形を整えていくのって難しい!
でもツルツルとした土の感触、自分の手で形がどんどん変わっていく器・・・。
土いじりなんて何十年としていなかったので、とても新鮮な気持ちで楽しめました。
ろくろは難しかったですが、職人の方が一緒に手を添えてやってくれるので綺麗に整えることができました!
電動ろくろの体験内容

電動ろくろはろくろの回転を利用して形を作っていきます。
電動ろくろではマスターが運営する喫茶店に出てくるようなコーヒーカップをイメージして作りました。
土の中と外から手を添えてヒューっと器を作るのが気持ちよかったです。
電動ろくろは土を練ってひも状にして重ねていく工程がないので、手びねりよりも早く完成することができました。

こちらも職人の方がずっとついていてくれるので、綺麗に器を作ることができましたよ。
成形後は器に手彫りで文字やマークを入れることができます。
色を選ぶ

上記の14種類の器が教室に並べられています。
この中から好みのカラーを選ぶと職人さんが色付けをして、焼成して作品が完成します。
赤で囲っている4種類が追加料金のかかる色です。
手びねりと電動ろくろの違い

作り方が違うので、出来上がりにも差があります。
手びねりはひも状にした土を重ねててくっつけながら高さを出していくためか、表面のところどころに小さなくぼみがあります。
電動ろくろの方は全体的につるりとした出来です。
どちらも肌触りはつるりとしていますよ。
陶芸は大人が夢中になれる習い事

自分で作ったコーヒーカップは想像以上に愛着がわきました。
毎朝のコーヒーをお気に入りのカップでいただく・・・。
朝の短い時間ですが、癒しのひと時になります。
大人になってから、時間も忘れて土を触るなんてことなかなかないですよね?
・子どもの頃に行ったっきり
『どうして自分家の近くには陶芸教室がないんだろう!?』っと思うほどにハマってしまいました(笑)
とはいえ、今はコロナでなかなか出歩くのもおっくうですよね。
そんな方にオススメなのが、amazonで手に入るおうちオーブン陶芸セットです。

ろくろを使わず家のオーブンで焼成できる、新しい素材を使った陶芸キットについて詳しくは下記の記事で紹介しています。
わたしも今回の陶芸教室で器の作り方を学べたので、家でもやってみたいと思います!
オーブン陶芸粘土とは【おうち時間でDIY】