【心理学】業績が悪い部下・成績が悪い子どもを褒めて伸ばす上手な方法

【心理学】業績が悪い部下・成績が悪い子どもを褒めて伸ばす上手な方法

「YouTubeばっかり見て、勉強しないで危機感がないの!?あなたの将来のために言ってるんだぞ!」
「AさんはもっとB君を見習いなさい。普通はこれくらい誰だってやってる。もっと努力すべき!」
・・・なんて、発破をかけてやる気を引き出す!みたいな気持ちで、まさかこんな言葉を部下や子どもに使っていませんよね?

それでは相手は萎縮したり、卑屈になってしまったりとまったくの逆効果なんですよ。

自分も相手もストレスなく、よいところを伸ばす方法はズバリ!『褒めて伸ばす』方法です。

『褒めて伸ばす』というのは、なんでもかんでも相手を肯定することではありません。

何をしても褒めて叱らないのは、ただのモンスター製造機です。


褒めるという行為は、相手を正しく評価することです。


評価された人は、期待や信頼に応えようという『努力する動機』を得ることでモチベーションが上がり、業績や成績がアップします。

これが心理学からみる本当の『褒めて伸ばす』方法です。

【心理学】業績が悪い部下・成績が悪い子どもを褒めて伸ばす上手な方法

評価して褒めるには4つの方法があります。

①他人と比較して褒める『相対評価』
②比較しないで褒める『絶対評価』
③最終的な結果を褒める『結果評価』
④途中経過や変化を褒める『プロセス評価』
モチベーションを上げるための『動機付け』も2種類あり、ご褒美や表彰など、物や人から与えられる『外発的動機付け』、成功体験や満足感など自身の心の充足感を満たす『内発的動機付け』があります。

よく見られるのが『相対評価+結果評価+外発的動機付け』の組み合わせです。

B君は営業所で1番(相対評価)売上げがよかった(結果評価)のでボーナスを与えます(外発的動機付け)
クラスで1番(相対評価)成績がよかったから(結果評価)ゲームを買ってあげる(外発的動機付け)
 
一見、この『相対評価+結果評価+外発的動機付け』の組み合わせ評価はいいように感じますが、じつは短期間でしか効果がないというデメリットが存在します。

幼稚園児を使ったテストでは「ご褒美がもらえないなら、やらない」という傾向が顕著に表れ、自主性を欠く危険があるとわかりました。

 

長期的な効果が期待できる理想的な褒め方

長期的な効果が期待できる1番び褒め方は『絶対評価+プロセス評価+内発的動機付け』の組み合わせです。


先ほどの

「YouTubeばっかり見て、勉強しないで危機感がないの!?あなたの将来のために言ってるんだぞ!」

「AさんはもっとB君を見習いなさい。普通はこれくらい誰だってやってる。もっと努力すべき!」

これを『絶対評価+プロセス評価+内発的動機付け』に当てはめていい直すと、こうなります。

集中力が凄いね。その集中力、他の何かにも活かせるんじゃないかな?
Aさんが担当しているお客様が、君の対応が凄く感じがいいと言っていたよ、その調子でね!
純粋に本人の努力や成長が評価されると、褒められた人は自信がついて前向きな考えになり、自主的に動くという結果が出ています。

上手に褒めるにはタイミングも重要

褒め上手になるには、タイミングのよさと具体的な表現がとても重要になります。

①昨日のプレゼン、すごかったね!
②さっきのプレゼン、商品説明がわかりやすくてよかったよ!
上記の2つで言われてより嬉しく感じるのはどっちか、一目瞭然ですよね?

『褒め上手な人』は、できるだけ鮮度が高いうちにより具体的に褒めているんです。

こんな褒め方はNG

褒めるときは目線にも注意が必要です。

マンガでは使われがちな『やればできるじゃない』などの言い方は、褒められているのではなく、見下されていると感じる人が多いので要注意です。

万能的な褒め言葉というものは存在しませんが(”ありがとう”だって使い方次第ではイヤミに受け取れますよね)相手をリスペクトしていれば、自然と心のこもった褒め言葉が出てくるものです。


また、相手を評価するだけの『資格』が自分にはあるのかどうかという問題もあります。

そんなときは『Aさんの企画、C主任が褒めていたよ』と伝え聞きの形で褒めましょう。

この方法は、直接褒められるより、第三者の褒め言葉を聞く方が嬉しいと感じる心理学『ウィンザー効果』を利用した裏技なんですよ。

叱って伸びる人もいる

褒められて伸びる人がいる一方で、物事を前向きに捉えることができ、論理的に考える人、素直で誠実、真面目な人は褒めるより叱った方が伸びるタイプの場合も。

ただし、間違ってはいけないのが『叱る』と『怒る』を取り違えること。

『叱る』とは、相手の間違いを正しく指摘してアドバイスを与えることです。

感情に任せて『怒る』こととは違うので、混同しないように気をつけましょう。

『評価と動機付け』で上手に褒めてストレスなく伸ばす

長期的な効果が期待できる『褒めて伸ばす方法』は

絶対評価(比較しない)+プロセス評価(取り組みや努力を褒める)+内発的動機付け(物や金で釣らない)
褒めるときはなるべく新鮮なうちに・具体的に言葉にする
相手によっては第三者からの褒め言葉を伝えるという手段も
時と場合と相手に合せた褒め方で、部下や子どもをいい方向に伸ばしてあげましょう!
 
 



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